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3 自賠責保険と任意保険の比較

自賠責保険(強制保険) 任意保険
補償の意味 被害者の最低限の補償を確保する保険 自賠責保険で足りない部分を補填する保険
加入の仕方 自賠法により車を所有する者は強制的加入 加入するかしないかは自由だが、多くの車の所有者が加入
適用 自賠責保険が適用されるのは次のような人身事故の被害者についての対人賠償です。
①自動車走行中の事故
②駐車場での交通事故
③停車中の自動車のドア開閉による事故
④荷降ろし中の事故
物的損害は対象以外です。
保険の種類、契約の内容で対人、対物、自損の補償がされます。
(1)対人賠償保険
(2)対物賠償保険
(3)自損事故保険
(4)無保険車傷害保険
(5)搭乗者傷害保険
(6)車両保険
さらに、自家用自動車総合保険は、各種の保険をセットした総合保険で、上記のほかに示談代行や他車運転危険担保の制度を利用できるなどメリットがあります。
補償の範囲 対人賠償についてのみ、一定の金額を補償
死亡事故   合計3000万円まで
傷害事故   合計 120万円まで
後遺障害   最高4000万円まで
※後遺症の場合もその程度(1~14級)に応じて限度があります。
請求者 原則は、加害者が被害者へ賠償金支払い後に、加害者が加害者の保険会社に請求しますが、示談がまとまらない場合などは、被害者からの請求も可能です。 原則は、加害者が被害者へ賠償金支払い後に、加害者が加害者の保険会社に請求しますが、被害者が直接請求する場合もあります。
救済制度 保険金が出るまでの救済制度として
仮渡金制度があります。
死亡事故の場合     290万円
傷害事故の場合  5・20・40万円
※程度に応じて限度があり
自賠責と同等のサービスがあります。保険会社に問い合わせてみましょう。
免責事由 任意保険に比べ免責条項が少なく、まず免責事由に該当しないとされています。 自賠責保険に比べ免責条項が多い。
※詳細はご自身の保険をご確認ください。
時効 保険金請求権には時効があります。時効が成立してから請求しても保険金は支払われません。自賠責保険、任意保険ともに時効は2年で、時効の起算点は加害者請求の場合は被害者に賠償金を支払ったとき、被害者請求の場合は原則事故発生のときです。
なお、治療が長引いて請求が遅れる場合は時効を中断させることができます。
その他 被害者の過失相殺、減額が制限される。
保険金の算定方法が定型化され迅速
保険自由化に伴い新保険が売り出されているので詳細については、約款を要確認

補償の意味

人身事故により損害賠償責任を負担することによって被る損害はまず自賠責保険によっててん補され、自賠責保険の負担額が損害の全部をてん補するには足りない場合にはその不足額が任意保険によりてん補されます。

保険事故等の違い

任意保険では広く自動車の「所有、使用または管理」に起因する対人事故の損害をてん補しますが、自賠責保険では、その人身事故が自動車の「運行によって」生じたのみ場合のみがてん補されます。任意保険の「使用」と自賠責保険の「運行」はほぼ同じ意味あいです。つまり任意保険ではその他に「所有」または「管理」に基づく損害、たとえば格納、陳列中に発生した事故に基づく損害もてん補されることになります。

免責事由

免責とは債務者が債務を免れ、または債務を負わずにすむことをいいます。

交通事故の加害者になった場合、必ずしも損害賠償責任を負うわけではありませんが、自賠法に基づく自賠責保険では保険会社の免責事由が制限されており、ほとんどないといってよいでしょう。その理由は、自賠責保険の目的が被害者救済にあるからです。これに対して任意保険においては、いくつかの免責事由が定められています。詳細はご自身の保険の約款をご確認ください。

自動車保険の過失相殺

過失相殺は、交通事故によって生じた被害者の損害を、公平性の観点から、被害者の過失に応じて減額して賠償する制度です。自賠責保険と任意保険では、過失相殺の仕方が異なります。

自賠責保険は原則として過失相殺を受けません。自賠責保険は被害者救済のため、最低限の補償をしたものであるため、被害者によほど重大な過失がない限り保険金が支払われることになっています。重過失として認定されるのは被害者が、(1)信号を無視して道路を横断した場合、(2)横断が禁止されている場所を横断した場合、(3)道路上に寝ていた場合、(4)信号を無視して交差点に進入し衝突した場合、(5)センターラインを越えて衝突した場合などです。過失相殺される割合も定型化されており、死亡と後遺障害が発生した場合について、20、30、50%の3段階、障害の場合は20%だけです。

これに対して、任意保険の場合は、任意保険は自賠責保険を超えた部分に支払われますが、ほとんどの事故で過失相殺を行われます。重過失だけではなく、軽過失についても過失相殺の対象になります。過失割合認定基準表から過失割合を導き、それに従って減額します。被害者の過失割合が多い場合は損害の補償を十分に受けられないこともありえます。

自損事故のてん補

自動車事故のうち、加害者のいないものを自損事故といいます。自動車の運転者や保有者が、自分で運転を誤って電柱に衝突したり、自動車走行中に自動車火災に遭遇したりして、被保険者自身が身体に傷害を受けた場合です。自賠責保険は、自己のために自動車を運行の用に供する者が、その運行によって「他人」の生命または身体を害したときに生じた損害をてん補するものですから、自損事故については補償されません。任意保険では、保険契約に自損事故対応があれば補償されます。

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