4 示談以外の解決方法
加害者が示談交渉に応じない場合や、双方の主張が食い違って交渉がまとまらない場合、被害者は交渉を打ち切って、裁判所に調停の申立てや訴訟を起こすことができます。
調停
示談交渉が決裂したとき、お互いが感情的になっているとき、相手が交渉プロで本人が知識不足のとき、相手に資力がないが賠償金をきっちり払ってもらいたいときなど、当事者間で、なかなか話がまとまらないときは調停を活用しましょう。
調停とは訴訟のように原告、被告として法廷で争うのではなく、簡易裁判所で、調停委員の意見や助言を聞きながら当事者間の合意を図るものです。調停は、原則として調停委員2名と裁判官1名で構成される調停委員会により行われます。
費用は訴訟に比べると小さくて済みますし、裁判と違って精神的な負担も小さいといえるでしょう。調停が成立した際の調停調書には訴訟による判決と同じ効力があり、相手方が調書を任意に実行しない場合は強制執行を行うことができます。ただし調停委員の判断には強制力がありませんし、相手方が調停に出席しない場合は調停不成立に終わることもあります。相手方の性格や、それまでの示談交渉の経緯などからみて、とても譲歩が期待できない場合は、調停では意味がありません。その場合は訴訟提起を行うことになります。
訴訟
示談交渉でも調停でも、加害者と被害者双方の主張が折り合わない場合には、裁判所に裁判を起こすことになります。判決によって損害額などを確定します。また判決ではなく、訴訟の間に、「裁判上の和解」(裁判所に間に入ってもらう和解)が成立することもあります。和解が成立した場合も確定判決と同じ効力がありますで、相手方が任意に履行しないときは、強制執行を行うことができます。
訴訟提起も本人でできないことはありませんが、訴状や準備書面、口頭弁論など難しい手続きもありますし、立証手続きが必要になります。また長期化することも予想されますし、特に交通事件の訴訟は専門的になっていますので、弁護士に依頼した方がよいといえるでしょう。


