1 示談による解決
示談とは、被害者(その他の損害賠償請求者)と、加害者(その他の賠償義務者)が、損害賠償に関して損害額、支払方法などについてお互いの主張をある程度譲り合って、当事者の合意により権利義務関係を確定させることをいいます。つまり、裁判所を介さず、当事者間の話し合いによって、賠償責任の有無、賠償金額、その支払方法などを決定し、損害賠償問題を解決する方法です。
現在交通事故の賠償問題の9割以上が示談によって解決されています。
示談の拘束力
示談は公序良俗に反しない限り、どのような取り決めをしても有効で、当事者は原則拘束されます。つまり、いったん示談が成立し、示談書を交わしてしまうと、加害者と被害者の間に損害賠償問題をめぐる争いに終止符が打たれます。その後に示談時の事実関係と異なる事実が発生しても、原則として示談をやり直すことができないということになります。(例外的に予想外の後遺症が発生したときは別に請求することも可能です。)
軽いけがならまだよいのですが、後遺症などの残るような大事故の場合、一生後悔することになってしまいますので、示談は慎重に行いましょう。
示談のやり直しができるとき
示談は正式な契約ですので原則やり直しができません。しかし例外的に次の場合にはいったん成立した示談でも無効を主張したり、やり直したりすることができます。
(1)示談の内容が公序良俗に反するときは無効となります。
(2)相手と通謀して虚偽の示談をしたときは無効となります。
(3)示談の内容について錯誤(思いちがい)があったときは無効となります。
(4)示談が詐欺、脅迫によって行われたときは取り消すことができます。


